岩田美香選手に10年間のプロレス人生を聞いてきた｜11.22仙女福岡大会への想い

プロレスラーになって、10年は長かったような気がしています。大会ではお客さんや両親への感謝の気持ちを込めて、熱い試合をお届けします！

そうですね。他の地方もよく行きますが、18歳まで福岡で過ごしていたので、特別な気持ちで臨んでいます。

はい。母の影響でプロレスを観るようになりました。元々プロレスリングノアさんの試合が大好きでよく観ていて、自分もプロレスをやりたいと思うようになってからは女子プロレス団体も観るようになったんです。

自分たちには、好調というイメージはないんですが…。

ありがとうございます。集客がうまくいっている理由には、選手の連帯感が強まっているというのはあると思います。選手全員が責任感を持って、団体を盛り上げようとしています。

そうですね！リングでのできごとは別として、リングの外では仲良く練習をしています！

お母さんにプロレス会場に連れて行ってもらっていたことですね。福岡で行われる大会を観ているうちに、プロレスへの興味が広がっていました。

仙女の福岡大会の興行を観に行ったことですね。大会を観ていて、仙女の雰囲気に惹かれて目指したいと思ったんです。

あー、当時私は赤の魂にお客さんとして通っていました。そのとき、辛島さんに、仙女の福岡大会で里村明衣子さん（仙女社長）に私を紹介してもらったんです。このことがきっかけとなり、仙台に行ってプロレスをやろうと決意できたんですよ。

当時まだ仙女は設立したばかりで、今ほどの勢いはありませんでした。そこでチャンスを掴んで団体を大きくしてもらえたらと思って紹介したんです！

怪我をしたとき、病院の先生に『もうプロレスはできない』と言われたんです。かなりのショックを受けましたが、それ以上に首が痛すぎて何も考えられませんでした。

福岡に帰って怪我の療養をしていたのですが、同期の橋本千紘は毎日連絡をくれていました。里村明衣子さんからも何度も連絡をもらって、現役を続けようと思ったんです。

そりゃあ、病院の先生にプロレスはできないと言われたので、そのときは『引退するしかないかな』という気持ちでした。

2年前の2023年にミリー・マッケンジーとやったタイトルマッチですかね。

そうです。当時、今ほどプロレスを楽しめていなかったのですが、試合が始まってみると面白いようにミリー・マッケンジーとの手が合って、終わってからすごくいい試合ができたと思えました。

あと、最近はいい試合ができたと思えることが多くなりました。先日の橋本千紘とのタイトルマッチ（2025年9月23日）や安納サオリとの試合はいい試合ができたと思います。

その試合もそうですが安納サオリとの試合は、いつも楽しいと思いながらやっています。同じ年にデビューしたこともあり、やりやすいんですよね。

蹴り主体の試合は、福岡にいたとき総合格闘技を習っていたことがきっかけで始めました。館長さんのミットを蹴って練習したときの感覚が頭に残っていて、試合でも活かしています。

昔はあったのですが、今ではなくなりました。自分のオリジナルの動きを大事にしようと考えています。

蹴り主体の試合をしているなかで、投げ技が欲しいと考えたのがきっかけですね。初めて使ったのが、2023年のミリー・マッケンジーとのタイトルマッチです。シングル王座を初めて戴冠したときにできた技なので、私のなかで大事な技です。

ありがとうございます。いやぁ、雷音が決まったときは勝ったかと思ったんですが、体重差は大きかったんでしょうね。

橋本千紘はライバルではありますが、大事な同期です。仙女にいなくてはならない存在だし、私も何度も助けられてきました。

当時の私は少し悔しい思いもあったのかもしれませんが、実は『私の同期は強ぇな！』と誇らしい思いの方が強かったんです。

この間の試合は、悔しかった。10年間のお互いの想いが話さなくても、リング上で通じ合った気がします。

（笑）。岡優里佳ですね。

岡優里佳は、デビューしたころコミュニケーション能力が皆無で全然話さなかったんですよ。相手と目を合わせて話すこともできなくて。

でも、最近私をイジるようになって発信力をつけて、性格を変えるいいきっかけになったんじゃないかなと思います。若い子の感覚で岩田ニキという名前もつけて、面白いことができていると思いますよ。

最近は、WWEのASUKA選手と試合をしてみたいと考えるようになりました。同じく蹴り主体の試合をしている日本人プロレスラーであり、世界最大の団体で活躍しているので、ぜひ戦ってみたいんです。

そうですね。デビュー前にファンとして観ていました。アメリカにいるので、難しいでしょうが、ぜひ対戦してみたいです。

最近の試合の方が印象に残っていて、なかでも自分より若い選手との試合はやっていて楽しいと感じています。NORI、光芽ミリア、ChiChiですね。最近は、私と試合をしたいという後輩が多くなってきたんですよね。

いやいや、どうなんでしょうか。後輩の試合を観て蹴り技についてアドバイスをする機会も増えています。

そうですね。以前も出たことがあるんですが、九州プロレスさんですかね。

九州プロレスさんには男子しかいないので、私はあまり…。あ、後輩の愛海が九州プロレスのばってん×ぶらぶら選手が好きと言っていたので、その2人の試合を横で観ていたいです。

あと、団体ではないのですが赤の魂興行にも出たいです。今まで出たことがないんですよね。

そう。赤の魂とは福岡にいたころから縁があるので『私こそ赤の魂でしょ！』という想いはあるんですけどね。

正直なところ、橋本千紘や愛海とベルトを獲ったときはプロレスを楽しめていなかったので、あまり思い入れはないんですよね。橋本とも『あのときはタッグのベルトをなんで獲れたんだろうね』とよく話していて。

そう。でも、今の高瀬とのタッグはすごくしっくりきていてやっていて楽しいんです。

うーん。いませんね。今は高瀬とのタッグ以外、考えられないかな。それくらいしっくりきているし。

それ高瀬さんが聞いたら泣いて喜ぶんじゃないの？